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My dear cat, Masao

Ⓒ Mai Ishida

2011年から一緒に住む私の愛猫、まさお。

カメラ目線をしたり、落ち込んで横になっていると顔を舐めてくれたり。
私に気を遣うやさしい子に育ちました。

2014年に、私は仕事で体を壊し3ケ月間休職しました。
当時寝たきりでしたが、どんなに体の調子が悪くても、まさおの食事とトイレの準備は毎日しなければなりませんでした。

重い体を引きずって、水を入れ替えドライフードを皿に盛り、トイレの清掃をする。
ただ寝ているだけの私に、毎日同じ時間に行う仕事がある。そのことが、私自身を徐々に調律していきました。
ひとつずつ出来ることを増やしたいと、前向きな気持ちを段々持つようになりました。
そして、寝ている時にふと、写真を勉強したいと考えるようになりました。
翌年大学に入学し、写真を専攻するようになりました。

猫は人間を頼りに生きているように見えますが、逆も然り。人間も猫を頼りにしています。
心の余裕がない人間が帆をおろす港のような存在です。

余程のことがない限り、まさおは急激に私の年齢を超します。
そして、私はまさおの命の終わりを見届けることになるだろうと思います。
時々それを想像し、悲しい気持ちになります。

今を大切に。
まさおが命の責任を私に持たせてくれたことに感謝します。

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